世界の合言葉はバランス

世の中は概ね割り切れない

「エースと心中」した方が本当に優勝確率って上がるんですかね

カープが5試合やって未だに勝てないので、ダルビッシュの快投や浦和学院の優勝に思いを馳せて現実逃避しています。浦和学院っていうと「関東大会では無双して春甲子園の優勝候補に上げられるも、2回戦ぐらいで負けちゃう」という典型的な埼玉さいたまって感じの学校だったので、文字通り無双しての今大会の活躍はめちゃくちゃ嬉しいです@埼玉出身です


で、気になったのはやっぱり安楽くんの酷使の話でして、

済美・安楽投手の連投に思うこと
(決勝前の乙武さんのツイートを中心にまとめたtogetter)

済美高校「エースの5連投」に異議 投手生命絶たれる危険がある
(煽ってくるJ-CASTは気に入らないけどわかりやすいので参考に)


正直なところ、プロスポーツ好きとして「将来のスターを潰すな」みたいなのもわかるし、高校でスポーツやってた人間として「燃え尽きるのが本望なんだ」ってのもわかるし、教育的観点で「そもそも高校生の健康を害すという点でどうなんだ」ってのもわかるし、最近のメディア批判の流れで「そもそも甲子園って大会が(ry」ってのもわかるんですよね。その辺ふまえて、個人的には球数制限派なんですけども、いろんな人がいろんなところで論陣貼ってるのでここでは書きません。


ただ気になるのは、上のJ-CASTの記事中にも以下のようにありまして、

甲子園で全試合を投げ抜いた結果、ひじを壊して投手生命が絶たれた例がある。1991年、夏の全国高校野球大会で決勝に進出した沖縄水産高・大野倫投手だ。1回戦からの5試合すべてを完投してきたが、地方大会の時点で痛めていた右ひじが悲鳴をあげていた。「沖縄県勢初の夏制覇」の期待がかかる中、決勝の大阪桐蔭戦にも登板したが、既にひじは限界で、13失点を喫して敗れた。

この大野投手の記憶ちょっと私にはないんですけど、決勝で13失点して負けてるんですよね。今日の安楽投手も9失点ですか?大量点取られて負けてます。普通に考えて、けっこうな球数投げて連投してれば球威もキレも落ちて、本来の能力を発揮できなくなるはずです。もしそうでないなら、我が広島カープだってクライマックスシリーズでマエケン4連投とかやってるはずです。そもそもクライマックスに出られてないけど。


つまり、最初の1試合2試合はいざしらず、「甲子園で優勝する」というのをゴールに設定したときに、本当にエースと心中したほうが確率って上がるんですかね。


で、甲子園のデータでも調べるかなー、でもまだ水曜で明日も仕事だからなー、と思って適当にググってたら以下の記事を見つけました。

継投型と完投型のどっちが有利?履正社がとった奇抜な甲子園戦法。
1年前の甲子園ですかね?履正社が継投で愛工大名電に挑むも、残念ながら完敗だったとのNumberの記事。なるほど、勝てなかったのか。で、記事の2ページ目に

実際、高校野球史を振り返ってみても2枚看板など複数投手制で勝ち上がるチームが近年は増えてきているとはいえ、優勝となると先発完投型が圧倒的に多い。

との記載が。うーん、ここまで言い切るならデータを示してくれてもいいんじゃないかプロの物書きとしては、と思ったりするわけですが、やっぱりそうなんですかね。


一応高校野球ドットコムさんとかで過去の記録見られるみたいなんで、週末まで誰も検証してる人とか表れなかったらちょっと調べてみようかと思ってます。個人的には4番でエースが大車輪の活躍で甲子園優勝!しかもイケメン!とかより、脇役を含めたチーム全体で勝ち上がる方が好みなんですよねー。


剛球少女 第1巻―甲子園に賭けた夢 (マンサンコミックス)

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